「膝の内側を押さえると痛いのは関節が炎症を起こしているから・・・」
「関節が悪いから押さえると痛いんだ・・・」
膝に痛みを感じることの多い内側や膝下の辺りを指で押さえて、「やっぱり関節が痛い」と勘違いしている方が多いです。
その指で押さえて痛みを感じているのは関節じゃなく、筋肉です。
この記事は、膝の周りを指で押さえると痛いから「関節が悪い・・・」と勘違いして思い込んでいる方のために正しい事実を書きました。
勘違いの理由①指で直に関節には触れない
これは右膝のイラストです。
真ん中にある膝蓋骨が膝の「お皿」です。
痛みを感じやすい部分が膝の内側なので、イラストの右側やその下あたりになります。
まず、お皿の周りを見てください。白くなっていますね。ここを上に辿っていくとオレンジ色に変わっていきます。このオレンジ色になっているのは太ももの筋肉です。
つまり、白くなっているのは筋肉ということです。筋肉がとても薄くなっている腱(スジみたいなもの)なので、白く変えて表現してあります。
そして、お皿の周りで骨が見えている部分がありますか?
全て白くなっている筋肉に覆われています。
直に骨に触れるところはありません。
指で押さえて痛みを感じているのは、筋肉ということです。
勘違いの理由②関節の軟骨は触っても何も感じない
「関節の軟骨がすり減って、ぶつかるから痛い」
このようにイメージをされていると思いますが、軟骨はすり減ってぶつかっても痛みを感じません。
痛みを感じる神経が通ってないので、ぶつかっても何も感じない構造になっています。(爪や髪の毛も同じ。だから切っても痛くない)
指で押さえれば関節的には触れますが、軟骨が痛みを感じるということは解剖学的にもありえない。
勘違い③自分で指で押さえてばかりいるから痛めている
筋肉が薄いスジのようになっている部分を毎日、何度も強く押さえていませんか?
膝の痛みで悩んでいる方の多くは、
「今日も痛いのか押さえてみよう。やっぱり痛い」
「今日はいつも痛いところが痛くない。でもこっちはどうかな?あっ!やっぱり痛い」
「痛いけど我慢してマッサージしてあげよう」
痛みを心配して、何度も押さえています。
その何度も指で押さえる刺激が筋肉を痛めている可能性があります。
脂肪がなくてすぐにスジになっていて、その下は骨の構造になっているので痛めやすい。反対の膝が痛くなかったら同じように押さえてみて下さい。多少痛いのはこのためです。
2分半の動画でも解説