「運動不足で筋力が落ちたから痛くなったんだと思います」
「老化で筋力が衰えたのが原因だと言われました」
筋力が落ちたから痛くなったとイメージされている方が非常に多いですが、そんなことはありません。
もし本当にそんなことが起きるなら、80代以上の人はみんな全身が痛いということになってしまいます。
ただし、痛いことで結果的に筋力が落ちることはあります。
痛いから安静にする→その部位を使わない→筋力が落ちる
この場合も、筋力が落ちて痛くなったのではなく、痛いことが先にあり、その結果として筋力が落ちるという順序です。
筋力が落ちて痛くなったわけではありません。
では、ここまでの筋力と痛みの関係についてを頭に入れておいていただいた上で、膝や股関節、腰に痛みがある場合に指導される筋トレについて考えてみましょう。
「痛みがある部位を筋力でカバーして負担を少なくしましょう」という考えのもと、筋トレが指導されますが・・・
そもそも、痛みの原因が筋力低下ではないにも関わらず、筋トレをやる・・・これってズレてませんか?
もちろん筋力があった方が良いはずです。
しかし、これでは痛みの原因と治療法がズレてしまっているので、遠回りになってしまいます。
痛みの原因に対して的確に治療をしていってあげることが痛みを最短距離で改善できるはずです。
まずは痛みを最短距離で改善する。
それから、筋力をつけて予防、機能向上をしていく。
これが最短距離で痛みを改善し、さらにレベルアップするために必要な順序です。
何事にも順序がある。
むやみに筋トレしても遠回りをするだけ。