ヘルニアの方が腹筋と背筋をトレーニングすると症状が悪化する危険があります
病院やテレビでも「腰痛の人は腹筋と背筋を鍛えて腰にかかる負担を減らしましょう」という説明をしていますので、患者様の中にも痛みを我慢しながら筋トレを頑張っている方がいらっしゃいます。
しかし、ヘルニアの方が筋トレしたら悪化する可能性があります。
この記事の目次
なぜ筋トレを勧められるのか?ヘルニアの原因が筋力低下だと考えられているから、筋力を強化すれば改善すると思われている。
もし筋力低下がヘルニアの要因になっているのだとしたら、ヘルニアはデスクワーク、高齢者、運動不足の方に多く見られるはずです。
しかし実際には、デスクワークの方よりも肉体労働の方、30代、スポーツをやっている方にもヘルニアの方が多くいらっしゃいます。
統計上もヘルニアは30〜40代に最も多く見られるという事実があります。
筋力が明らかに低下する高齢者よりも筋力が充実している若い年代に発症するということから考えても、筋力低下がヘルニアに関与しているということは考えにくいはずです。
筋トレは体に負荷をかけて行うものです。ヘルニアの方は腰に負荷をかけ続けた結果ヘルニアを発症してしまったのに、さらに負荷をかけてしまったら・・・
筋トレは体にわざと負荷をかけて行われるものです。
ヘルニアの方は仕事や日常生活、体の使い方によって腰に負担をかけ続けた結果発症させてしまった状態にも関わらず、さらに負荷をかけてしまったら悪化させてしまいますよね?
実際、患者様の中には痛いのを我慢しながら筋トレを続けて、ますます悪化させてしまっている方もいます。
ヘルニアの症状は痛みを我慢して筋トレや運動、ストレッチをして良くなることはありません。むしろ、痛みを感じない、楽なことを探すことを優先するべき。
痛みを感じることは、ストレスになることです。
筋肉は動かすことで柔軟性が出ますので、安静ではなく、動かすことが大事です。
痛みを感じない動作で筋肉を動かしてあげることが、ヘルニアによるストレスを少なくすることにつながります。
まとめ
・腰に負荷をかける筋トレはヘルニアの状態を悪化させます。
・痛みを感じない程度の動作で筋肉を動かすことが大切です。