「膝が痛くて病院に行ったら半月板が損傷してるって言われたけど半月板損傷って何?」
「半月板損傷ってどうやって治療すればいいの?」
半月板損傷はスポーツ中のケガだけでなく、加齢に伴って発症する変形性膝関節症の中に含まれるものの1つです。
この記事は60代になって膝の痛みの原因が半月板損傷と診断された方のために書きました。
<いつの間にか半月板損傷>中高年は半月板が損傷している
半月板損傷の原因について日本整形外科学会のHPによると、
「スポーツ中のケガから生じる場合と、加齢により傷つきやすくなっている半月板に微妙な外力が加わって損傷する場合とがあります」
「半月板は加齢に伴い変性するので、40歳以上ではちょっとした外傷でも半月板損傷が起こりやすくなっています」とあります。
つまり、半月板損傷は加齢によっても引き起こされるため、いわゆる老化現象の1つとして考えられるということです。
半月板損傷だけでは膝が痛くならない
半月板損傷と聞くと重症だから痛いだろうとイメージしてしまいますが、半月板は軟骨組織のため神経が存在しません。
つまり、半月板は爪や髪の毛と同じように、切っても痛みを感じることがないため、損傷していても痛みを感じるということは無いということです。
半月板は損傷しても痛くないのです。
ただし、運動中のケガで半月板を損傷した場合には、半月板だけでなく靭帯や他の組織まで広範囲に損傷するため、激痛を伴います。
これが運動中のケガと加齢伴う半月板損傷との違いです。
いつの間にか半月板損傷で膝が痛い理由
半月板損傷が痛みの原因ではありません。
本当の膝の痛みの原因は、半月板を損傷させてしまうほど膝にかけてしまっている負担です。
膝に痛みや違和感が出ると膝周りの筋肉が膝に負担がかからないように負担をカバーします。その際、歩き方や立ち方、上半身など、全身の身体の使い方がバランスを崩してしまうために余計に負担をかけてしまい、痛みを悪化させます。
この身体の使い方を改善してあげれば、膝周りの筋肉が負担をカバーしなくて済むため、膝に過剰にかけていた負担が少なくなります。その結果、膝の痛みが改善するということです。
このバランスを崩してしまっている身体の使い方をどうやって改善していくのかをカウンセリングを通して患者様ご本人にしっかり理解していただきます。
半月板損傷という怖い名前に惑わされないで!
ケガをしたかもしれないという場合には病院での治療が最優先です。
しかし、特にケガをしたわけでは無いのに半月板損傷と診断された場合には、本当の痛みの原因は半月板損傷ではないことが考えられます。
半月板損傷という怖い名前に惑わされないで、痛みの本当の原因に対して治療していくことが痛みを改善させるための治療です。